
【目的別】腕時計デザインに適した文字盤印刷の選び方と注意点

オリジナル腕時計を作るときのポイントは、文字盤のデザインにあると言っても過言ではないでしょう。
文字盤は腕時計の「顔」ともいえる部分であり、デザイン次第で印象がガラッと変わるからです。
そして文字盤の仕上がりに大きく関わってくるのが、印刷方法です。
この記事では、腕時計の文字盤印刷を目的別に解説し、選び方や注意点についてお伝えします。
INDEX
文字盤印刷によって何が変わる?

時計の文字盤=第一印象を左右するパーツ
文字盤のデザイン次第で、腕時計を見た人の印象は大きく変わります。
他のパーツが同じでも、文字盤のデザインが異なれば野暮ったく見えることもあれば、逆に洗練された雰囲気にもなります。
文字盤は、腕時計の第一印象を決定づける重要なパーツといえるでしょう。
世界観を表現できる
文字盤のデザインは、製作者の世界観が表れやすい部分です。
実際にあらゆる時計ブランドが、文字盤のデザインに特別なこだわりを持っています。
バンドや裏蓋にもカスタマイズを施すことはできますが、腕時計の世界観を決定づけるのは、やはり文字盤なのです。
【目的別】おすすめの文字盤印刷

ノベルティ目的なら低コストなシルク印刷がおすすめ
シルク印刷は、メッシュ状のスクリーン(版)を使ってインクを転写する手法です。
発色がはっきりしているので、単色のロゴやシンプルなデザインに適しています。
版の目の細かさを調整すれば、線の太さや濃淡も変えられます。
ただし、シルク印刷では最初に版を製作する必要があるため、少量印刷には不向きです。
反対に同じデザインを大量に印刷する場合は、1点あたりのコストを抑えやすくなります。
おすすめシチュエーション
- 展示会での配布用ノベルティ製作
- 社員への一斉配布を目的とした企業ロゴ入り時計の製作
- 低予算での記念品製作
販売用グッズなら高精細なUV印刷がおすすめ
UV印刷は、紫外線を照射してインクを瞬時に硬化させる印刷方式です。
にじみが少なく、細かな線や小さな文字も鮮やかに表現できます。
特に発色に優れているため、複雑なグラデーションなどビジュアル重視のデザインに最適です。
乾燥工程が要らないので納期を短縮しやすいというメリットがあります。
おすすめシチュエーション
- ライブ会場での物販用グッズ製作
- こだわりの販売用グッズ製作
- 短納期でのグッズ製作
記念品・社内表彰なら箔押し・メタリック印刷がおすすめ
箔押しは、金属箔を熱と圧力で転写する加工技術で、「ホットスタンプ」とも呼ばれています。
光沢のある立体的な仕上がりが特徴で、文字や模様に凹凸を加えて重厚感を演出できます。
金属転写印刷は、金属調のインクを用いた印刷方式です。
箔押しに比べ光沢は抑えめですが、光の当たり方によって印刷面の表情が変化するので落ち着いた輝きを表現できます。
どちらの技法も、高級感や特別感を際立たせたいシーンに適しています。
おすすめシチュエーション
- 創立記念や周年記念品製作
- 社内表彰での贈呈品製作
- プレミアム感を演出したいグッズ製作
こちらの「オリジナル腕時計は文字盤からー印刷方法や素材の違いー」でも詳しく解説しています。
文字盤の印刷方法選択時の注意点

印刷方式ごとの単価
文字盤の印刷方式を選ぶ際には、各方式の価格構造を理解しておきましょう。
対応ロット数は大きく変わりませんが、製作数に応じて1個あたりの単価が変動します。
シルク印刷や箔押しは版の製作コストが必要なため、少量生産では割高になりやすい方式ですが、数量が増えるほど単価は下がるため、大量製作に適しています。
また、一度作成した版は追加発注時にも使えるため、同じデザインを繰り返し製作する可能性があるのなら長期的なコストメリットがあるといえるでしょう。
ベース素材との相性
文字盤がどんな素材なのかによって、適用できる印刷方式が異なります。
例えば金属系素材と樹脂系素材ではインクの定着性や仕上がりの質感が変わるため、素材の特性を理解した上で印刷方式を選ぶ必要があります。
真鍮素材
真鍮は印刷適性に優れた素材です。
表面が均一で滑らかなため、インクの密着性が高く、あらゆる印刷方式に対応できます。
金属ならではの質感を活かし、高級感のある仕上がりが期待できます。
樹脂素材
樹脂素材は軽量で加工しやすいという特徴がありますが、印刷適性は一律ではありません。
ひとくちに樹脂といっても種類はさまざまで、性質の違いによって対応できる印刷方式も変わります。
ABS樹脂やアクリル樹脂は、比較的インクや箔が定着しやすい素材です。
一方、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)は表面が非極性で滑らかすぎるため、表面処理を施さないと印刷が困難です。
また、樹脂は熱に弱いものが多いため、箔押しや高温乾燥を伴う印刷方式は適さない場合があります。
色・解像度・フォント
印刷方式によって、表現できる色の幅や仕上がりの精細さが変わります。
UV印刷はフルカラーやグラデーションなど高精細なデザインに対応でき、写真表現も可能です。
ただし、蛍光色や極端に鮮やかな色は再現しにくく、モニター上の色味と仕上がりが一致しないこともあります。
シルク印刷は1色ごとに版を製作するため、色数が増えるほどコストが高くなります。
1〜3色程度のロゴやシンプルな図案に向いていますが、写真やグラデーション表現には不向きです。
箔押しやメタリック印刷では自由な調色はできず、メーカーが用意した色やインクの中から選ぶことになります。
また、文字盤は印刷面積が小さいため、解像度も仕上がりに影響します。
ロゴや文字中心のデザインなら100〜150dpiでも十分ですが、写真やグラデーションを使う場合は300dpi以上が望ましいです。
極端に細い文字や装飾の多いフォントは潰れるおそれがあります。
まとめ
オリジナル腕時計製作時の文字盤印刷について解説しました。
ノベルティには低コストで実用的なシルク印刷、販売用グッズには高精細なUV印刷、特別な記念品には高級感を演出できる箔押しやメタリック印刷など、用途に応じて印刷方法を選びましょう。
NEW COLORSでは、お客様のご要望やご予算をお聞きし、最適な提案をいたします。
製作実績については下記ページをご覧ください。
弊社では、文字盤への印刷から専用パッケージの手配まですべて一貫して対応しています。
通常の製作スケジュールは、サンプルなしの場合でデザイン確定から最短約40日、サンプルをご希望の場合、おおよそ75日以内での納品が可能です。
条件次第では短納期にも対応できますので、まずはお気軽にご相談ください。