
腕時計のバンド交換はどこでできる?依頼できる場所と自分で交換する方法

「腕時計のバンドを交換したいけれど、どこに頼めばいいのか分からない」
「そもそも自分で交換できるのだろうか」
このように迷っているという方もいるかもしれません。
今回は、腕時計のバンド交換を依頼できる場所を紹介します。
また、自分でなんとかしたいという人のために、DIYでの交換手順についてもお伝えします。
腕時計のバンド交換ってどんなときにする?

腕時計のバンド交換を検討する主なタイミングは以下の通りです。
劣化や破損が見られるとき
長年使っているうちに、バンドに傷みが出てくることがあります。
革製バンドでは、ひび割れ・変色・穴の広がりなどがよく見られ、金属製バンドでは連結部のガタつきや、留め具の緩み、サビが生じることもあります。
ナイロンやウレタン製でも、色あせや表面の劣化が目立つようになります。
バンドの状態が悪化すると見た目の印象が損なわれるだけでなく、着用そのものが難しくなることもあります。
このような変化に気付いたときが、交換のタイミングといえるでしょう。
デザインを変更したい
バンド交換は、腕時計のデザインを変えたいときにもよく行われます。
バンド部分を変えるだけでかなり印象が違ってきます。
新しい時計を買うより経済的で、手持ちの時計を長く愛用できる方法でもあります。
肌トラブルが起きたとき
特に金属アレルギーがある方は、金属製バンドによってかぶれや湿疹が生じることがあります。
その場合は、素材を変更することで対応できます。
チタン製やナイロン製のバンドなら、金属アレルギーの方でも安心して利用できます。
腕時計のバンド交換を依頼できる場所

腕時計のバンド交換を依頼できる場所についてお伝えします。
正規メーカー
購入したブランドの正規店舗で対応してもらえます。
純正バンドへの交換が可能で、品質面でも安心です。
ただし、料金はブランドやモデルによって幅があります。
国内に拠点がない場合、海外への発送が必要になり、費用や日数がかさむ点にも注意が必要です。
メリット
- 安心して依頼できる
- 保証期間内なら安く済む
デメリット
- 費用が高め
- 海外メーカーでは時間がかかる場合がある
こんな人におすすめ:純正品にこだわりたい方
街の時計店
街中や商店街にある個人経営の時計店などで対応してもらえます。
比較的リーズナブルな料金で対応している店舗が多く、気軽に相談しやすい点が特徴です。
専門的な工具や技術が必要な海外製の腕時計などは、他店での修理となることがあり別途手数料が発生するケースもあります。
メリット
- 費用が安い
- スピーディーな対応に期待できる
- 幅広いブランドに対応
デメリット
- 技術力にばらつきがある
- 純正パーツの取り扱いがないことがある
こんな人におすすめ:近所で気軽に頼みたい方
家電量販店・ホームセンター
家電量販店・ホームセンターの時計売り場や、修理カウンターでもバンド交換を依頼できます。
ただし、対応できないモデルやバンドの在庫がない場合は、外部業者での対応になることがあります。
メリット
- 費用が安い
- スピーディーな対応に期待できる
- 買い物のついでに立ち寄れる
デメリット
- 対応していない店舗もある
- 技術力にばらつきがある
- 対応ブランドが限られる
こんな人におすすめ:手早く安く済ませたい方
時計修理店
時計の修理を専門とする店舗は、技術力が高く、細かな作業にも対応できます。
バンド交換に加え、他の不具合にもまとめて対応してもらえるのが強みです。
その場で対応してもらえることも多く、急ぎの場合にも便利です。
メリット
- 比較的安い
- 技術力が高い
- スピーディーな対応に期待できる
デメリット
- お店の数が少ない
こんな人におすすめ:大切な腕時計を安心して任せたい方
自分で腕時計のバンドを交換する方法【必要な工具・手順を解説】

ここからは自分で腕時計のバンドを交換する手順をお伝えします。
①バンドの購入
まずは交換用のバンドを購入します。
使いたいシーンや腕時計の雰囲気に合わせて選んでみましょう。
バンドの素材の特徴は以下です。
革製バンド
本革や合成皮革を使ったバンドは、カジュアルにもフォーマルにも対応できます。
ヴィンテージ感のある腕時計と相性がよく、使い込むほど風合いが増すのも特徴です。
合成皮革でも質の高いものは本革に近い質感があります。
金属製バンド
金属製バンドは、耐久性や防水性に優れ日常使いからアウトドアまで幅広く対応できます。
コマ調整で腕まわりにぴったり合わせられることもメリットです。
一方で、重量があるため装着感が重く感じられることもあります。
腕時計の形状によっては取り付けにくいことがあるため、対応可否を確認しておくと安心です。
ナイロン製バンド
ナイロン製バンドは軽量でしなやか、装着感に優れています。
水や汗に強く、速乾性があるため、スポーツやアウトドア向きです。
汚れても洗いやすく、手入れも簡単です。
価格も比較的手ごろで、気軽に交換できる点も魅力といえるでしょう。
ただし、カジュアルな印象が強いため、フォーマルな場には不向きです。
ウレタン製バンド
ゴムのような柔軟性と弾力を持ち、肌に密着しやすい素材です。
汗や水に強く、プールや雨天のランニングなど、過酷な環境にも対応できます。
速乾性があり、濡れてもすぐに乾くため、不快感が少なく使えます。
ナイロンよりもしっかりとした厚みがあり、よりタフな使い方を想定する人に向いています。
バンド選びの注意点
バンドを選ぶ際に最も重要なのは、時計本体との接続部である「ラグ幅」です。
この幅が合っていないと、バンドを取り付けることができません。
既存のバックル(尾錠)を再利用する場合は、取り付け部分の「尾錠幅」も確認が必要です。
ただし、多くのバンドにはバックルが付属しているため、基本的にはラグ幅を基準に選びましょう。
ラグ幅は、14mm・16mm・18mm・20mm・22mmなど、2mm刻みで設定されているのが一般的です。
時計本体のラグ内側をノギスで測ると正確に把握できます。
既存のバンド裏や取扱説明書に記載されていることもあるため、そちらも確認しておくと安心です。
②交換道具を準備する
バンド交換を安全かつスムーズに行うために、以下の道具を用意しておきましょう。
バネ棒外し(必須)
バンドを固定している「バネ棒」を取り外すための専用工具です。
Y字型やI字型があり、時計のラグやバネ棒の形状に合わせて選びます。
マイナスドライバーやクリップで代用することも可能ですが、腕時計本体やバネ棒を傷つけるおそれがあります。
確実に作業するためにも、専用工具を使いましょう。
精密ドライバー(一部の金属バンド交換時)
金属バンドのコマを外すとき、ネジで留められているタイプには精密ドライバーが必要です。
また、バネ棒そのものがネジ式になっているモデルでも使用します。
ピン式ではなく、小さなネジで固定されているかどうかを事前に確認しましょう。
すべての金属バンドで必要なわけではありませんが、精密ドライバーを1本用意しておくと安心です。
柔らかい布または作業マット
腕時計本体や机を傷つけないため、作業時に下に敷きます。
ピンセット
外したバネ棒や小さなパーツを拾うときに便利です。
ルーペ
細かいパーツや穴の位置を確認しやすくなります。
③古いバンドを取り外す
柔らかい布または作業マットを敷き、時計本体が動かないように固定します。
ラグの内側にあるバネ棒の端を確認し、バネ棒外しの先端を溝(または穴)に差し込みます。
ゆっくり押し下げるとバネ棒が縮むので、その状態でバンドを持ち上げ片側を外します。
勢いをつけるとバネ棒が飛び出す恐れがあるため、丁寧に作業してください。
反対側も同じ手順で取り外します。
④新しいバンドを取り付ける
バンドにバネ棒を通し、片側の先端をラグの穴に差し込みます。
もう一方は、バネ棒を押し下げながら穴の位置に合わせて差し込みます。
「カチッ」と音がすれば、しっかり固定されたサインです。
音がしない場合は位置がずれている可能性があります。
取り付け後は、バンドを軽く引っ張って、バネ棒が確実に固定されているか確認してください。
ゆるみがあると、使用中に外れる恐れがあります。
⑤交換後の確認
上下の向きや、バックルの取り付け方向を確認します。
左右のバンドの長さや位置に違いがないかも確認してください。
最後に腕に装着し、きつすぎないか、緩すぎないかを確かめます。
実際のバンド交換の様子を動画にしましたのでご覧ください。
腕時計のバンドの豆知識
最後に、腕時計のバンドに関する豆知識をご紹介します。
この記事では「バンド」と表記していますが、「ベルト」と呼ばれることも一般的です。
英語では、革製やナイロン製など非金属のものは「strap(ストラップ)」、金属製のものは「bracelet(ブレスレット)」と呼ぶことが多いです。
販売店や製造現場では、「バンド」「ベルト」「ブレスレット」など、素材やデザインによって呼び方を使い分けている場合があります。
なお、弊社では素材にかかわらず、統一して「バンド」と表記しています。
まとめ
バンドを替えるだけで、腕時計の印象は大きく変わります。
交換は、正規販売店や修理専門店への依頼だけでなく、自分で行うことも可能です。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、比較しながら自分に合った方法を選びましょう。
弊社では、オリジナルバンドの製作も承っております。
革バンドにはカウハイドを使用し、クロコダイル風やリザード風の型押し加工にも対応しています。
ナイロンバンドは、色・柄の指定、文字入れ、キャラクターデザインのプリントも可能です。
ご希望があれば、お気軽にお問い合わせください。